ピアノを始めた。
幼稚園から始めて、7、8年くらいやっていた。
幼稚園のとき発表会に出た記憶がある。おばあちゃんもわざわざ遠くから見に来てくれたのだった。たしか横浜スカイホールというのがあって、(4,50年前の話や、古すぎやろ)そこで弾いた記憶がある。たしか「聖者の行進」という曲だった。子供の頃って、緊張もなにもしなかった。なぜそんな素晴らしいことができるのだろう。大人になってからは、緊張しいの私には、あの頃の自分にそう思ってしまう。
その時のピアノの先生は、とっても怖く、4分音符と8分音符のリズムの違いが判らない私にイラっとされて、声を荒げて、「違うでしょ」と手を何度もたたかれて、泣きながらレッスンを受けた記憶がある。怖かった。

昔のピアノの先生てそんなでした。
転校した地域のピアノの先生は、田舎の町だったので、地域ではここしかないってくらい、牛耳っていたピアノ教室でした。学校でピアノ習ってるというと、あの先生でしょ、といわれるくらいここしかなかったのです。なので、先生には弟子(みんな「お弟子さん」と言っていた)もいて、先生は行くと私のことが嫌いだったのか、必ず、弟子のほうへ行け、と言われました。
中学1年の夏、部活が(運動部)大変だったので、また、勉強もしなくては、となって、辞めました。そこのピアノの先生は大嫌いでした。弟子の方は優しかったと思いますが、先生が嫌いだったので、なんの未練もありませんでした。
あまりいい印象のないピアノを、この度、また始めようと思ったきっかけは、仕事も20年以上続けてきていますが、仕事しかしていない人生がつまらなく感じたからです。仕事を辞めたら、何も残らないじゃん。本はずっと、読み進めているので趣味の一つではありますが、そういうのと違って、「この何年間かに、私はこれをやって、これだけできるようになりました」というようなものが欲しかったのです。
転職して間もないころでしたので、少しつらかったですが、思い立ったら吉日ということで、ピアノを習い始めたのです。

仕事の世界だけでなく、たった一週間に30分間だけですが、他の世界が持てたことは、とてもうれしかったです。グループレッスンではないので、他の生徒さんと交流などはありませんが、それでも仕事だけより他の世界が持てたことが、心の中で、少しだけ誇りに思えました。不思議と少し楽しくなってきますのでお勧めです。
なにか始めるって楽しいです。
レッスン料もそんなに安くはないので、働いているからこそできるのだ、と思えば、働くモチベーションにもなりました。
大人になってからのピアノの先生は、子供のころと違って、とっても優しく、練習ができなくて、先週よりちっとも進歩していなくても、けして怒ったりはされません。こちらもなんだか申し訳ない気分になって、来週はTVばっかり見てないで、ちゃんと練習しよう、と反省したりします。
基礎がそれほどなっていないので、音読みに時間がかかりますが、そこも時間がかかって、何週も音読みになってしまっても、先生は根気よくレッスンしてくださいます。なのでとっても楽しいです。



自分の弾きたい曲を課題にしてもよいのですが、クラシックはほとんど聴かず、曲を知らない私は、先生に知らない曲を紹介してもらい、それを課題曲にしています。難易度にあわせて選択してくださいます。また、知らなかった曲を知る楽しみもあります。

少しずつですが弾けるようになってくると、あ、こんなすてきな曲だったの、と気づき、早く弾けるようになりたいと思うのです。
今の課題曲は『四季 1月 炉端にて』チャイコフスキーです。
チャイコフスキーさんは、こんな神経質そうなおじさまですが素敵な曲です。

とっても素敵なほっこりする曲で、3か月くらい、音読みに時間をかけましたが、だんだん弾けるようになってきて、楽しいです。先生もうれしそう。
あせらず、ゆっくりとていねいに音読みしていく。
すべてを忘れて集中できる素敵な時間です。

どこから始めても、成長する自分を、ダイレクトに感じることができます。昨日できなかったところが今できるようになった、と達成感を感じる場面が、多々出てきて「うれしい」を何度も味わうことができます。そしてミスタッチなく弾けるところまでくればもうピアノの魅力に取りつかれます。
次の曲が楽しみになります。

脳にもいいパッヘルベルのカノンの珠玉のCD
2曲目にきよりんのカノンもはいっています。







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